書籍『企画は、ひと言。』
読了後のメモ
企画は 5S でなければならない
- Short 短く
- Simple 1軸
- Sharp 本質
- See 見える
絵 / 中身 / 新しさ/ 解決策 / メリット/ 予算 / 勝算 / 拡大 / 展開 / 一人歩き - Share シェアできる
かかわる人たちがシェアできる合言葉
企画の5原則
- トンガリ ✖ 100%新しいはダメ、Seeできないから。
- ベタ 〇 今まであったものに例えられる、Seeできるから。
- ベタ+α 〇 アイデアは既存の新しい組み合わせでしかない、Seeできるから。
- ベタ+α のバランス 100%新しいはダメ、Seeできないから。
- ヒットの形の理解 ヒットの形は”らせん”、例えば、ベタ+時代(現代の〇〇)。
「これまであったもの」に
時代に合わせた「新しさ」や「付加価値」を
加えたもの。
アイデアの発想法
理論
実践
- ベタ+時代 破(新しさ)は、「時代」が有効
例)恋愛バラエティ - ベタ+他業界のトレンド 破(新しさ)は、他業界の「トレンド」が有効
例)ごちになります - ベタ+ベタ 意外な組み合わせ(掛け算になるとなおよい)
例)いちご大福 - ベタ+変化 サイズ / 形 / 味 / 匂い/ 何かを変える
例)丸鉛筆→六角鉛筆 - ベタ-変化 サイズ / 形 / 味 / 匂い/ 何かを減らす
例)羽のない扇風機 - ベタ逆変化 サイズ / 形 / 味 / 匂い/ 何かを逆にする
例)辛そうで辛くないラー油 - 理想の逆算 理想から逆算し、足りないものを加える。しかし、完璧な理想ではなく、ちょっとだけでも近づけるかを考えていく。
例)俺のフレンチ
トレーニング
- 日々のインプット
- ネットだけに頼るな
- 良い/悪いと感情が動いたら「なぜ?」を自問自答し、日付付きでメモれ!
ひと言にする3ステップ
- アイデアの下ごしらえ
なんのために
なにを
どうする
※他の詳細はいったん無視、抽象的な言葉はダメ。
「なんのために」について
企画は「なんのために」から考えた方が説得力のある筋の通ったものになる。
なぜかというと、「なんのために」を考えるということは、
- 今、足りないもの
- 今、不便なもの
- 今、不満なもの
- 今、欠けているもの
に思いを馳せ、その欠けている空白を埋めて少しでも世界をよくしたいと思うこと。
つまり、世界を進化させるもので、「なんのために」=「ニーズ」です。
逆に、「ニーズ」がないものは、だれも望んでいなく世界を進化させないので、企画ではないということ。例)
黄色いポスト
なんのために 【ここが空白だと】
なにを ポストを
どうする 黄色いものにするこれだと、「面白そうだけど実現しない」や「新しいけどよく分からない」企画となるが、、、世界を進化させる目的(ニーズが)がしっかりあれば、、、
黄色いポスト
なんのために 幸せを届けるため
なにを ポストを
どうする 黄色いものにするのように、企画として、成立します。
例)
また、「なんのために」はあるものの、ニーズが弱いと企画も弱くなります。
透明な醤油
なんのために 【ここが空白だと】
なにを 醤油を
どうする 透明なものにする
これだと、「面白そうだけど実現しない」や「新しいけどよく分からない」企画となるため、弱いニーズを当てると、、、
透明な醤油
なんのために こぼしてもシミにならないために
なにを 醤油を
どうする 透明なものにする
のように、企画として成立しますが、ニーズがどのくらいあるかはなぞなキカクともなってしまう。
例)
任天堂Wii
なんのために ユーザーを拡大するために
なにを 新しいゲームを
どうする 家族で遊べるものにする
AKB48
なんのために 新しいアイドル像を作るために
なにを アイドルを
どうする 会いに行ける存在にする
旭山動物園
なんのために 動物本来の姿を見てもらうために
なにを 形態展示を
どうする 行動展示にする
- 「3つのC」に当てはめる
まず、「なんのために」は心の中にしまう。
例)
任天堂Wii
なにを 新しいゲームを
どうする 家族で遊べるものにする
AKB48
なにを アイドルを
どうする 会いに行ける存在にする
旭山動物園
なにを 形態展示を
どうする 行動展示にする
次に、「3つのC」に当てはめる
- ムダな言葉をすべて削る
「見えるひと言」を作りたいので、「キャッチコピー」のように言葉に凝っていけない。本質をブラッシュアップしながら、短い言葉に圧縮する。
- 略語にする
「見えるひと言」を作りたいので、あくまで、その言葉が認知されていることが最低条件。
例)
ファミリーレストラン → ファミレス
アラウンド・サーティー → アラサー
合コンやお見合いパーティーへの参加 → 婚活 - たとえる or 比喩 (理解できていない。理由は例えがキャッチコピーになっているから)
「見えるひと言」を作りたいので、「みんなが知っている何か」や「これまでにあったもの」に例えると説明がいらなくなり、言葉を短縮できる。 - パロディ・ダジャレにする
例) 世界の車窓から → 世界の社食から
- 略語にする
つくったひと言を見直す
- 「なんのために(目的)」は、あるか?
世の中を良くするのか? - 「実現可能性と新しさ」は、あるか?
実現可能性の点数 × 新しさの点数 が、50点以上ならOK!
- 「さらなるアイデアを引き出す空白」は、あるか?
かかわる人をワクワクさせ、実現に向けて駆り立てるキャッチーなものでありながら、「それってどういうこと?」と受け手が思う「空白」があることも大切。
例)
会いに行けるアイドル
いつ、どこで、どんなふうに会いに行けるかまでは、ひと言ではいえませんし、いう必要もありません。
空白が必要な理由は、、、
空白があると、人間は本能的にそれを埋めようと考え始めます。
↓
その場にいる関係者(プレゼン側だけでなく、採用する側も)にも、一緒に考えはじめる。
↓
一緒に考えることで、その人も「協力者」として企画に巻き込むことができる。
思いついていたことであっても、相手が思いついたことにする。=聞き手を巻き込む。
伝える
ナナヘソナス
- ナ なになに!? つかみ
- ナ なんで? 目的、意義
- ヘソナ へえ! そう! なるほど! 核心
- ス すっきり!! 納得、念押し
- ナ なになに!? つかみ
「アイデアは異質な情報の組み合わせ」であり「ひと言」はそれをまとめたもの。全体像を言い表していながらに、どこかに「情報の空白」があります。
巻き込むために「さらなるアイデアを引き出す空白」も意図的に残しています。
つまり「ひと言」だけでは違和感を覚えます。 いや「心に引っ掛かる」と言い換えてもいい。 つまり「フック」がかかった状態。
冒頭部分に効果的な「見えるひと言」があると、思わず続きを読みたくなる。 - ナ なんで? 目的、意義
聞き手が「!?」という気持ちを抱いたら、一度「?」をダメ押しした後で、すぐになぞ解きをはじめます。
なぜなら、ヒトは長時間の「空白」に耐えられないからです。
例)
「食べるラー油」なら「なぜ、食べるラー油なのでしょうか?」と強調したうえで、「それは~」と続けていきます。
「なぜ今、会いに行けるアイドルなのでしょうか? それは~」
「なぜ、羽のない扇風機なのでしょうか? それは~」
「なんのために」を見えるひと言から外れてもらいましたが、いよいよ出番です。
企画意図や企画の狙い、企画の背景として、
・誰にどう役立つのか?
・どんな風に世の中を良くするのか?
・誰を笑顔にするのか?
・なぜこのタイミングでこの企画なのか?
と、「なんのために」を聞き手の疑問に答える形で簡潔に伝える。
例)
羽根のない扇風機
・羽根で子供がケガをしないか心配
・羽根の部分の掃除が大変
・かさばって重いので冬場の収納が大変 - ヘソナ へえ! そう! なるほど! 核心
聞き手の心に浮かぶ疑問を想定して、その内容を伝え、納得へと導く。
・そんなことができるのか?
・そんなのがウケるのか?
・どんなメリットがあるのか?
例)羽根のない扇風機・羽根がなくても気流を生むしくみ ・電気代が従来の扇風機の10分の1で済む ・モーターを使用しないため台座も軽くできる
内容の説明は3つ位のポイントに絞り込むこと! - ス すっきり!! 納得、念押し
最後に余計なことを伝える必要はありません。
もう一度、「見えるひと言」の念押しだけでOK!!